【必見】普通2種免許はどう取得する?費用や条件など

【必見】普通2種免許はどう取得する?費用や条件など

2024年4月以降、日本は特定技能ビザ制度を拡大し、タクシー業界での外国人労働者の受け入れを開始しました。この機会に普通2種免許を取得して仕事に役立ててみたいなど、ご検討中の方は必見です。
本記事では、普通2種免許をこれから取得する外国人の方のために、運転できる自動車の種類や取得条件を、わかりやすく解説します。取得までの費用や期間など、普通2種免許取得までの具体的な計画を立てる際に役立つ情報も満載です。
普通2種免許の取得で気になる疑問を解決し、自分にとってベストな免許取得方法を見つけていきましょう。

普通2種免許で運転できる自動車の種類

代表的な車両ではタクシー、ハイヤー、介護送迎車など、また運転代行としてお客様の普通車を旅客運送のために運転する場合に必要となる免許のことです。正式名称は「普通自動車第二種運転免許」になります。

一種と二種の違い

普通免許の一種と二種の違いは、二種はお客様が乗車する普通自動車なども運転できる免許である、という点です。したがって、タクシーやハイヤー、介護タクシー、運転代行など、運転技術を提供し働くプロのドライバーになるには、二種免許の取得が求められます。
ただし、普通自動車第一種免許でも、タクシー車種の運転自体は可能です。たとえば回送や試運転といった乗客を輸送しない場合の運転や、自家用車の運転は、一種免許でも問題ありません

普通2種免許で運転できる自動車の種類

免許の取得により運転できるようになる自動車の種類は、道路交通法による分類が用いられています。普通2種免許の取得により運転できる車種の特徴を、表にまとめました。

車種車の特徴
営業用普通自動車(タクシー等)車両の総重量5トン未満、最大積載量3トン未満
乗車定員が10人以下

普通2種免許の取得条件

ここでは、普通2種免許の取得条件を解説します。

基本的な必要条件

次の免許のうち、いずれかを取得した上で運転経験が通算3年以上あり、取得を目指す時点で21歳以上であることが条件です。

道路交通法の一部が2022年5月13日に改正され、19歳以上で受験資格特例教習を修了した場合、上記の免許を受けた期間が1年以上で免許を受験できます。
受験資格特例教習は、公安委員会に届け出をして認可された届出自動車教習所と公安委員会から指定を受けた指定自動車教習所のどちらでも受けられます。これから通う予定の教習所がその対象かどうか必ず確認することが大切です。

外国免許で免許を所持されている方

母国で免許を取得された方は外国免許の切り替えが可能です。外免切替の手続きの詳細はこちらの記事を参考にしてください。(https://ziplus.jp/switching_license/flow/
この場合運転経験は、母国で免許を取得してから通算でカウントされます。つまり、日本の免許を取得してから3年以上(特例教習の場合、1年以上)ではないのでカウントの仕方には注意が必要です。

(例1)
3年以上前に中国で普通免許を取得した方の場合

  1. 外国免許切り替えの手続きで日本の免許証を取得
  2. 中国での3年以上の運転経験が認められ、普通2種免許の取得要件クリア
  3. 自動車学校で普通2種免許を取得

(例2)
1年以上前にベトナムで普通免許を取得した方の場合

  1. 外国免許切り替えの手続きで日本の免許証を取得
  2. ベトナムでの1年以上の運転経験が認められ、特例教習を修了後、普通2種免許の取得要件クリア
  3. 自動車学校で普通2種免許を取得

求められる身体条件

項目条件
視力(裸眼もしくは眼鏡、コンタクトレンズ)両眼0.8以上、片眼0.5以上
深視力(奥行きを知覚する能力を測る)三桿法(さんかんほう)の測定を2.5メートルの距離で3度検査し、誤差の平均が2センチメートル以下
信号機の色(すでに免許を取得している場合は行わない)赤・青・黄の識別ができる
聴力(補聴器の利用も可能)10メートルの距離で90デシベルの警音器が聞ける
身体自動車の運転に支障をきたす身体障害がない

多くの外国人にとって初めて検査を受ける内容として、深視力の測定が挙げられます。これは自動車の運転に大切な、遠近感やものの奥行き、動的な遠近感など、目で見たものの距離などを捉える力を測る検査です。
また、身体障害がある場合は運転免許試験場(運転適性窓口)にて相談し、普通2種免許の取得が行えるか判断を受けましょう。障害名ではなく、現状に合わせた判断を受けられるため、その後の免許取得時にどのような用意が必要となるかなど、アドバイスも受けられます。

【取得方法別】普通2種免許の取得費用と期間

普通2種免許を取得する方法としては、教習所に通う場合と合宿で取得する方法があります。
ここでは、それぞれの取得費用と期間を解説します。

教習所に通う場合

取得している免許にあわせて、教習所で必要な学科教育や技能教育を受け、免許取得を目指す方法です。卒業検定に合格後、運転免許試験場で適性検査及び学科試験に合格できれば、普通2種免許が取得できます。
また、運転免許試験場へ直接申し込み、普通2種免許の一発合格を目指して試験を受けることも可能です。しかし厳しい基準が設けられた試験ばかりのため、難易度は必然的にとても高くなります。教習所で技能を身に着け、法規走行ができるようになったうえで受験する方法が一般的です。

取得費用

取得済みの免許によって必要なカリキュラムが異なるため、教習所に支払う費用も異なります。

所持免許取得費用の目安
普通車免許250,000円~300,000円+仮免許費用(2,850円)
上記取得費用はあくまで目安です。利用する教習所やその時期により価格は変わるため、事前によく確認しておきましょう。

取得期間

受けるべき学科や技能の時間は、取得済みの免許によって変わります。

所持免許学科教習技能教習取得日数の目安
普通車免許19時限21時限10日〜2週間ほど
教習所の空き具合や仕事との兼ね合いによってかかる日数は、前後します。

合宿に参加する場合

教習所などに短期間泊まり込み、集中的に技能や教習に専念する方法です。教習所ごと、さまざまなプランが用意されています。

取得費用

所持免許取得費用の目安
普通車免許200,000円~250,000円+仮免許費用(2,850円)
一般的に上記取得費用には、教習料金の他、食事費用や宿泊費用を含むことが多いです。よって教習所に通う場合に比較して合宿の方が相対的に割安となりますので人気があります。

取得期間

受けるべき学科や技能の時間については、通学で免許取得を目指す場合と変わりません。しかし、集中して教習を受けるため、取得にかかる日数が大きく違います。

所持免許学科教習技能教習取得日数の目安
普通車免許19時限21時限7泊8日
法規上決められた1日、3時間まで教習を行います。できるだけ短期間で免許を取得したいと考えている方ほど合宿免許が向いています。

普通2種免許の取得で気になる疑問

外国人普通2種免許の取得は、難易度が軽減?

外国人の方が普通2種免許取得で一番の課題は学科試験です。
学科試験は、免許センターで受験します。
学科試験問題は、文章問題が90問、イラスト問題が5問出題され、配点は、文章問題が1問1点、イラスト問題が1問2点です。イラスト問題は1つのイラストにつき3問出題され、すべて正解である場合のみ配点されます。合格は、100点満点中90点以上です。
※仮免学科試験はありません。

これまでは2種の学科試験は日本語のみしかありませんでした。警察庁は外国人が二種免許を取得しやすいように学科試験の多言語対応の実施を決めました。警察庁は2024年3月までに都道府県警に以下の20言語に翻訳した二種免許の学科試験の問題例を配布することを決めています。

欧米英語、ポルトガル語、スペイン語、ロシア語、ウクライナ語
アジア中国語、ベトナム語、韓国語、タガログ語、ネパール語、インドネシア語、ミャンマー語、タイ語、ヒンディー語、ウルドゥー語、クメール語、モンゴル語、シンハラ語
中東ペルシャ語、アラビア語

今後、特定技能ビザでタクシードライバー就職が可能になりますが、この学科試験を日本語以外の母国言語で受験できるようになれば一層、受験者及び合格者が増えることに期待できます。

<2024年5月7日現在の都道府県別2種免許の多言語実施状況>

是非、こちらも参考にして下さい。今後、適宜更新してまいります。

普通2種免許はどの教習所でも取得できる?

普通2種免許が取得できる教習所は限られています。一つの都道府県の中でも取得できる教習所が限られた数しかない、ということも珍しくありません。
したがって、普通2種免許を取得できる教習所が近くにない場合は、通学ではなく合宿を使うことも検討しましょう。合宿免許を活用すれば、短期間で取得を目指せる他、本試験に求められる安全第一の運転技能も身に着けやすいからです。

普通2種免許の取得は計画的に進めよう

普通免許はお客様を乗せて運転できるかどうかで、一種と二種の2つに分けられます。仕事に生かしたい内容にあわせて、どちらを受けるか決めましょう。免許を受ける資格の緩和は行われていますが、自分の今の資格で受けられるかの確認も大切です。
また、取得方法は教習所へ通学する方法と合宿免許、そして一発で取得を目指す方法の3通りがあります。普通2種免許の取得を目指せる教習所は限られているため、早めの行動が大切です。
自分に合う方法を選び、普通2種免許の取得に向けて一つずつ準備を進めていきましょう。

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